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節電と蛍光灯

電力需要の増大する夏季が近づいてきました。昨年のような計画停電や大口需要家に対する電力使用制限令は実施されないようですが、7月2日~9月7日の期間、平日の9:00~20:00の間、節電要請がなされます。(関西電力管内15%、九州電力管内10%、北海道・四国電力管内7%、中部・北陸・中国電力管内5%、東京・東北電力管内は数値目標なし:すべて一昨年比)

 

「節電」と聞いて、真っ先に考える対象は、照明かもしれません。照明の消費電力量は一般的なオフィスビルで約31%を占めているので、効果的な対象といえます。LEDに置き換えることによって、大幅に消費電力量を下げることができますが、現在の普及状況を鑑みると、一番身近なのは「蛍光灯」ではないでしょうか。今回は、この「蛍光灯」をとりあげ、適切な節電方法についてお話します。

 

まず蛍光灯の種類ですが、3種類に大別できます。
A:スタータ型(グロー型・FL型)
B:ラピッドスタート型(FLR型)
C:インバーター型(Hf型・電子式・FHF型)

 

多くの家庭ではAを、多くのオフィスではBを使っていると思われます。ではそれらをCに変えた場合、どんなメリットがあるでしょうか。

 

1. 同じ明るさで、消費電力が少ない; 一般的な直管40W×2灯式の器具で比較した場合の消費電力は、A:95~102W、B:85~92W、C:65W前後です。つまり約24%~36%の省エネになります。
2. ランプの寿命が長い; 上記と同じ条件で、定格でAおよびB:12,000時間、C:20,000時間程度です。
3. チラつき・雑音が少ない

 

このように、数々のメリットのあるインバーター型の蛍光灯器具が、今や主流になりつつあります。事実、スタータ型の器具をすでに生産中止にしているメーカーもあります。さらに最近では、インバーター型に高性能の反射板を組み合わせ、ランプ1灯で2灯分の明るさを実現することにより、消費電力を45~50W程度に抑えた商品も登場しています。このように、照明器具を最新の商品に交換するだけで、かなりの節電を達成できる場合があります。

 

また、節電のために「ランプを外して間引き点灯する」という方法も多く取られているようです。しかし、これには次のような問題が伴いかねないという事を御存じでしょうか。

 

(1)ランプを外しても、安定器は通電状態な為、消費電力は0にならず、期待通りの節電効果が得られない。(種類によって、通常時の数%~60%程を消費)
(2)電流が増加し、安定器の過熱・配線容量やブレーカー容量をオーバーする恐れがある。

 

したがって、間引き点灯をする際は、専門家に相談の上、実施することが必要です。可能ならば、照明器具個々に、もしくは細かくゾーン分けしてスイッチを設け、こまめに消灯するのが一番理想的な節電対策です。当社の本社オフィスの執務エリアは、2つの蛍光灯照明器具に対し、ひとつのスイッチを設定し、運用による節電を心がけています。

 

節電は、昨今の電力需給の状況を踏まえると、コスト削減の側面のみならず、私たちすべてに課された責任といえるでしょう。適切な情報を取り入れ、適切な方法で、この夏も乗り切っていきたいものです。(らぼたもち)

[2012年6月公開]

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