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照明2020問題とLEDの寿命

「照明の2020年問題」という言葉を知っていますか。「照明の2020年問題」とは、主に蛍光灯器具、蛍光ランプ、水銀ランプが入手できなくなり、今後はLED化が必須となることを指します。

 

内閣府による新成長戦略では、省エネの観点よりLED照明などの次世代照明の普及を推進しています。2020年までにフロー(出荷)で100%、2030年までにストック(設置)で100%の次世代照明への入れ替えを目標とすることが発表されています。この政府の動きに伴い、各メーカーより蛍光灯器具と蛍光ランプの生産終了が発表されています。今後は蛍光灯器具の代替品や交換用の蛍光ランプが手に入らなくなってしまいます。

 

また、2013年10月に水銀汚染防止のための国際条約「水銀に関する水俣条約」が締結され、2015年3月に「水銀による環境汚染の防止に関する法律」が閣議決定されたことにより、2020年12月31日以降は、水銀ランプの製造・輸出入が禁止されます。蛍光灯器具や蛍光ランプと共に、水銀ランプの入手も困難となります。

 

これらの流れにより、LED化へと変わりゆくのは必須ですが、そもそもLEDとはどのようなものなのでしょうか。

 

LEDはLight Emitting Diodeの略であり、「光る半導体」という意味の言葉です。日本語では発光ダイオードとも呼ばれます。メリットとしては、人には見えない紫外線や赤外線をほとんど含まないため紫外線による商品の退色や赤外線による熱的ダメージの軽減が可能なこと、少ない消費電力で明るく点灯し効率が良いこと、水銀や鉛などの環境負荷物質を含まないことなどがあります。そして、最大の特徴としては従来の白熱電球や蛍光ランプと比べて寿命が長いことが挙げられます。LEDは、白熱電球や蛍光ランプのように突然に点灯しなくなる「球切れ」にならないため、初期の明るさから、70%に落ちた時を寿命と指します。蛍光灯が約6,000~12,000時間(1日12時間使用で500日〜1,000日)程度、点灯するのに対し、LEDは約40,000〜50,000時間(1日12時間使用で3,333日~4,166日)程度、点灯します。年間に換算すると、10年程度という長寿命の次世代照明と言われています。

 

こうしたメリットの多いLEDですが、デメリットとしては初期投資として費用が掛かってしまうことが挙げられます。このことから、今までLEDへの変更をためらうケースも多数見受けられます。しかしながら、この「照明の2020年問題」は近い将来の話であるため、蛍光灯器具、蛍光ランプ、水銀ランプを使用している場合には、計画的な切り替えが必須となってきます。(えくぼ)

 

【2019年12月公開】

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