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サウンディング型市場調査

地方公共団体において、公有地の有効活用や街づくりは重要な職務の一つですが、昨今、これらを行うにあたり、「サウンディング型市場調査」という方法が取り入れられるようになりました。

 

「サウンディング型市場調査」とは、事業を行うにあたり、事業発案や事業化する前などの初期段階にて、民間事業者の意見を広く聞き、対話を通して市場調査を行うというものです。従来ではPPP(Public Private Partnership:行政と民間で公共事業を実施すること)を行う場合、「検討開始」→「活用案作成」→「導入可能性調査」→「公募要領作成」→「事業者公募」の流れとなりますが、「事業者公募」までの過程は行政内で行うため、行政の意見やアイデアしか反映されない傾向がありました。

 

しかしながら、「サウンディング型市場調査」では、「検討開始」→「活用案作成」の流れの間に、「サウンディング調査」という事業者との対話の過程をはさむことにより、様々なメリットがもたらされます。

 

その一つとして、活用アイデアの収集が挙げられます。横浜市の事例を挙げると、地域課題解決のため、交流スペースや高齢者向け住宅を含む施設の導入というテーマをもとに「サウンディング型市場調査」を行ったところ、不動産開発業、不動産業、建設業、高齢者介護事業、シニアサービス業、福祉事業などの事業者からの参加があったことが報告されています。多様な民間事業者が持ち得るアイデアを取り入れることができるため、より幅広い選択肢を生むことができます。また、市場を把握することにより、適正な民間公募条件を設定することが可能となり、最終的な「事業者公募」の段階で、民間事業者の参入意欲を向上させることも可能となります。

 

国土交通省の発表によると、2017年度に全国で50件の「サウンディング型市場調査」が実施され、翌年の2018年度は51件、さらに2019年度は84件ほど実施されています。年々、実施が増えるにつれガイドラインも発表されています。より有効性の高い公有地活用や街づくりなどの事業のために、ますます「サウンディング型市場調査」の実施拡大が期待されています。(えくぼ)

【2020年10月公開】

(※図は別府市HP(https://www.city.beppu.oita.jp/sisei/kouminrenkei/sounding.html)より)

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