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マンションにおける高齢化と相続問題

 

高齢化は社会の様々な場面で大きな問題となっています。

マンション管理においても例外ではありません。マンション管理では、高齢化による弊害が顕在化するまで事前の予防が難しく、管理組合の対策を打ち難くしています。

 

マンションに居住者する単身の高齢者が増加している背景として、エレベーターや共有スペースの管理、セキュリティなどの面で安全性や便利性などから、望ましい居住環境が備わっていることが挙げられます。

 

マンション管理における高齢化問題は、管理費や修繕積立金滞納が入口となり、そこから認知症や孤独死、所有財産の処分などさまざまな課題が起こります。

 

認知症問題では、本人に判断能力がないとみなされると、本人の資産は凍結され、その状態で行った法律行為は法律上無効となり、財産の管理・運用・処分ができなくなります。管理費や修繕積立金を支払う場面であっても親族が代理で預金を引き出すことができず、専有部の名義変更、売却もできなくなります。家庭裁判所が成年後見人を選任するまでは、親族、管理組合、管理会社は特定の法律行為に制限され、介入が難しくなります。

 

孤独死については、その後の対応を任せられる親族などがいれば安心ですが、相続人と被相続人の交流がない、又は被相続人の存在自体を知らないなど、相続人が被相続人の情報を全く知らないことも多く、居住するマンションに管理人がいない、近隣とのコミュケーションが希薄などの場合、解決までに大幅な時間がかかり、マンション全体にまで影響が及んでしまうケースもあります。

 

実際に起きたケースでは、発生後1年が過ぎ管理費、修繕積立金は亡くなった区分所有者名義のまま、指定する口座先から毎月引き落とされています。しかしながら、1年間、専有部分はそのままの状態で、この方の相続人、親族が不明で専有部内の状態を確認することができません。1階という事もあり専用庭には無造作に植栽が生い茂り、管理組合の予算で植栽剪定を実施するかどうか、各理事は頭を悩まされています。

 

このような事態に対応するべく、管理組合は居住者のみならず、法定相続人などを含めた親族の緊急連絡先を正しく把握し、その情報を数年単位で更新する事は重要です。私たちは、更に進む高齢化社会に対応していくためにも、高齢者のケアを目的として高齢者同士や若い世代とのコミュニケーションを目的とした組織づくりを提案していくことが課題だと考えます。

(サスケ)

【2023年 7月公開】

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