ファシリティマネジメント(施設管理)
に関連する最新情報を
わかりやすくお届けいたします。

FM TOPICS 

休日に自動販売機の電源を切ることは本当に節電になるのか?

 

自動販売機(以下、自販機)にプログラムタイマーが設置され、休日に合わせて電源を切っている施設があり、その節電効果と、自販機の節電対策について検討を行いました。

まず①自販機の性能の向上による節電効果(省エネ効果)、次に②電源を切ることによる効果、最後に③総括をさせて頂きます。

 

①自販機の性能の向上による節電効果(省エネ効果)

2000年と2005年を比較すると、電力消費量約40%削減

2005年と2020年を比較すると、電力消費量約66%削減

→2000年から2020年では、電力消費量約80%削減につながる。

 

導入された技術

「ヒートポンプ」※1「ピークカット」※2「学習省エネ」※3

 

②電源を切ることによる効果

【期待値】

電源が切られている時間の電気料金の削減

※2000年制の電力を100%として、12時間電源を切ると50%

8時間電源を切ると66.6%

最新の自販機に変更すれば、それ以上の効果

 

【問題点】

1.復電時にフルパワーで稼働する時間6~8時間

2.商品の品質:常温に戻り、再加熱、再冷却による品質劣化

3.新しい自販機の場合、プログラムタイマーによる強制終了に伴う高性能機器の破損

 

※あるベンダーより:フルパワーで稼働する時間が6時間を超えると、常時運転とほぼ変わらない可能性が高い。

 

③総括

  1. 自販機のプログラムタイマーによる節電対策は、古い機器であれば、効果がないわけではないものの推奨できない
  2. 古い自販機を最新式に変更することでプログラムタイマーより高い効果が得られ、リスクが少ない

 

以上より、施設における自販機の節電(省エネ)対策を検討するのであれば、

 

自販機の台数削減>自販機の最新化>>>>>自販機のプログラムタイマー

 

ということになりそうです。つまり、必要台数の調査、設置年数の確認ということからスタートしていくことが最短だと言えそうです。

 

自販機に限らず、技術はますます進化していきます。その中で過去は、「この方法が良い」と思っていたことも今の技術からみれば、却ってマイナスに働くこともあり得るということが増えていく可能性もあります。

私たちは、現在の技術、製品の特性をしっかりと理解し、ベストの選択を提案できるよう、現場で多くの疑問を持ち、調査していくことが大切なのかもしれません。

 

※1商品を冷却する際に発生する熱を、商品を温める加温熱として再利用する機能

※2夏季の日中の大幅な電力増加時に、使用電力を出来るだけ抑える機能

※3内臓されたコンピュータにより、売れる時間帯、製品などを分析し温度調整を行う機能

(Jiru)

【2024年3月公開】

お問い合わせはお気軽にどうぞ

企業施設、賃貸施設、マンション、公共施設、教育施設などの施設管理業務(主に、運営維持業務)の効率化、コスト削減をご検討の際には、マネジメント業務に特化したアウトソーサーである私たちへお気軽にご相談ください。御社のニーズにあわせたご提案や、成功事例をご紹介します。

お電話でのお問い合わせはこちら 03-6821-0681

施設管理ご担当者様の参考となる資料を豊富にご用意しております。
ご希望の方はこちらからお申し込みください。