ファシリティマネジメント(施設管理)
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「ビル管理システム」対「人」

施設は経年劣化や外部要因により様々な不具合が発生する可能性があり、そのすべてを未然に防ぐことは難しいことです。しかし、不具合を未然に防ぎ、快適で安全な環境を維持するためには、施設にかかわる様々な設備などを常に把握しておく必要があります。
従来はこの部分を人が担っていました。

【従来の施設管理】
1.限られた人員が施設管理に従事し、専門性が高い
2.記録された書類以外にも経験・記憶による知見の積み重ね
3.習得するまでの時間がかかり、引継ぎが非常に難しい
経験や五感を駆使し、長い間その施設を見つめてきたプロフェッショナル達が安心と安全を守ってきていました。しかし、昨今の人材不足を背景にその課題はより大きくなっています。

 

そこで、近年発達しているIoT技術を利用した「ビル管理システム」の導入に注目が集まっています。
【ビル管理システムとは】
電力量・水量・空調・照明・防災・防犯・ポンプなどの設備を監視制御するシステム

 

【ビル管理システムができること】
1.組み込まれたAIにより、施設のエネルギー消費パターンを学習
→最適なエネルギー使用量を自動でコントロール
2.設備の動作をリアルタイムでモニタリング。
→異常の早期検知が可能となり、問題を未然に防ぎ、突発的な故障のリスクの減少
3.長期的なデータ分析
→建物の経済的な運営計画を立てることが可能
などができ、他にもスケジュールを自動化することもできます。まさに理想的な施設管理ができると言えそうです。

 

では、「人」による施設管理はなくなるかというと、私たちはそうではないと断言します。たしかにビル管理システムの導入により、これまでのビル管理は劇的に変化していくといえるでしょう。それは、人材不足に悩む施設管理の業界で考えると大きなプラスとなると考えています。

 

ただ、ビル管理システム・AIは、人間が「人」ならではの行動に注力するためのツールだと考えています。お客さま一人一人に合わせた対応、相手の心情を推し量ったコミュニケーションというビル管理システムができない領域こそが最も大事であると私たちは考えています。そして、それは施設管理だけではない、「顧客、従業員その他のファシリティ利用者にとって快適・魅力的な施設を実現するとともに、組織、社会へ貢献」というファシリティマネジメントの根本的な定義であり、私たちの業務の根幹にある考え方だといえます。
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【2024年6月26日公開】

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