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コワーキングスペースの活用

 

近年、 日本において働き方改革がトレンドとなっていますが、その一つとして、コワーキングスペース(Coworking Space=共働スペース)の活用が注目を浴びています。

 

コワーキングスペースとは、アメリカで始まったオフィスの在り方についての考えのひとつであり、共有型のオープンスペースをオフィススペースとして活用することを指します。日本では2010年頃より認知され始め、在宅勤務にて仕事を行う人、起業家、フリーランスなど固定的なオフィスを必要とはしないが、働く上で必要に応じてワークスペースを確保したい人を中心にコワーキングスペースの活用が広まりました。

 

コワーキングスペースを利用した際のメリットの一つとして、スペースを利用している人同士にて新たなコミュニティを形成できることが挙げられます。シェアオフィスやレンタルオフィスとは異なり、オープンな環境が用意されているため、あらゆる業界や業種の人々とコミュニケ―ションが期待でき、その結果としてビジネスの幅を広げ、新たなチャンスを増やす機会ともなり得ます。

 

利用者が増えることに比例し、最近ではあらゆるタイプのコワーキングスペースが誕生しています。単なるスペースの活用がメインであった初期に比べ、スペース内にカフェや食事ができる場所を設け、よりコミュニケーションの活性化を図るケースや、企業が自社内にコワーキングスペースを設置するというケースも増えてきています。大手IT企業では、自社のオフィス内のコワーキングスペースを社外に開放しており、自社の社員、社外の人々、それぞれが有する技術や情報を掛け合わせたイノベーションの創出を推し進めています。

 

このように、企業自らが投資してコワーキングスペースを構築し、費用をかけて運用を行うのは、今後のビジネス拡大のためには、社内だけではなく、社外の多様な人とのコワーキングによるオープンイノベーションが不可欠になってきていることがその背景にあります。近年加速するプロダクトサイクルの短期化や顧客ニーズの多様化など、時代の変化は進んでおり、企業はこのような変化に柔軟に適応しなければ生き残ることはできません。

 

今後、たくさんのこのようなコワーキングスペースから新たなイノベーションが生まれ、画期的な製品や技術、サービスが開発され、私たちのビジネスや生活を大きく変えていくのかもしれません。(えくぼ)
[2018年5月公開]

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