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ソーラーロード

ソーラーパネルの設置場所といえば、建物の屋根や屋上、遊休地などが一般的ですが、道路面をソーラーパネルとして機能させようという試みが、近年、欧米で広がっています。

 

2014年にオランダで、世界初のソーラーパネル付き自転車専用の道路、「ソーラーロード」が実証実験のために建設されました。「ソーラーロード」は全長約70メートルで、コンクリート製モジュールにソーラーパネルを敷き、それを強化ガラスで覆っています。ガラスの表面には特殊な滑り止めの加工が施され、自転車だけではなく、人がその上を歩いても滑らないように作られています。これまでに「ソーラーロード」を自転車で利用した人の数は15万人を超え、約2世帯分の電力量を生み出し続けています。

 

そして今年1月、フランスの環境大臣が大胆な計画を発表しました。今後5年間で1000kmの道路を「ソーラーロード」にして、約500万世帯に電力を供給するというものです。ソーラーパネルは、厚さ約6.5㎜で既存の舗装道路の上に設置します。もちろん、ブレーキ時に滑らないような工夫や耐久性なども確保されていると言います。実際の道路にパネルを設置する前に、フランス国内でテストを行う計画です。

 

さらに今年7月には、アメリカのミズーリ州輸送局が、州を結ぶ道路の一部にソーラーパネルを埋め込むと発表しました。最終的な目標は、アメリカの高速道路のすべてを「ソーラーロード」に置き換えるという壮大なものです。これが実現できればアメリカで必要な電気エネルギーのすべてをカバーできることになります。現在、その試験プロジェクトが進められており、駐車場や歩道などでテストをしています。ソーラーパネルは6角形の強化ガラス製で、静止摩擦力はアスファルト並みで、トレーラーの重量にも耐えられます。生み出されたエネルギーは、街灯や信号機はもちろん、埋め込まれたLEDによって道路上にデジタル標識を表示でき、温める装置で氷雪を解かすこともできます。また、電磁誘導を利用して道路から受電する装置を備えた電気自動車があれば、走行中の車も充電できるようになります。

 

「ソーラーロード」は、コストや効率、耐久性といったクリアしなくてはいけない課題が多くあります。 2020年の東京オリンピックを控え、東京都は環境に優しい交通手段として自転車の利用を進めようとしています。そのための自転車専用道路の整備が計画されていますが、どのような「ロード」ができ上がるのか、大いに期待を持って見守っていきましょう。(レイクトラウト)
[2016年12月公開]

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