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ドローン(小型無人機)を活用した建物劣化診断
施設の長寿命化ためには、施設の不具合箇所や劣化の進行状況を正確に把握することが求められます。そのためには、定期的に「建物劣化診断」を行うことが必要です。
建物劣化診断では、主に躯体、外壁、防水、シーリング、給排水管を目視、触診、打診、機器検診などにより、専門家が施設の劣化状況を診断します。
最近、この建物劣化診断にドローン(小型無人機)を活用した事例が注目を集めています。埼玉県では、県有施設の建物劣化診断において、赤外線カメラを搭載したドローンの活用に乗り出しており、実際に運用が始まっています。
屋根などの劣化状況を診断する際には、実際に専門家が高所である屋根に登って目視で確認していましたが、建物劣化診断にドローンを活用することで、地上からでも確認することができるようになります。また、今までは人が接近して確認ができなかった部位も、ドローンを用いることで、詳しく診断ができるようになります。他にも、足場の設置やゴンドラを用いる必要性がなく、人材も必要最小限にて作業が可能となるため、コスト低減が期待できます。
一方で、ドローンの使用にはデメリットもあります。ドローンの操作を誤ってしまった場合に墜落の危険があります。住宅が密集している場所ではこの安全性とともにプライバシーの確保も問題として挙げられます。また、ドローンの飛行には、法律や都道府県の条例による飛行制限に加え、航空局への事前申請などの手続きが必要となります。
今後、ドローンは多くの場面で活用されると想定されます。実際、平昌オリンピックの開会式での演出に活用され、大きな話題となりました。ファシリティマネジメントの分野においても同様に、建物劣化診断以外においても活用が期待されています。
ドローンそのものの技術の進展や操作技術の向上、関連する法整備などを踏まえ、社会全体としてドローンへの理解が深まることで、今後、多くの分野でドローンの活用が増えてくるのではないでしょうか。(えくぼ)
[2018年2月公開]
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