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再生可能エネルギー

再生可能エネルギーとは、「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。再生可能エネルギーは、資源が枯渇せず繰り返し使え、発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない優れたエネルギーです。

 

では、日本の総発電量における供給構成がどうなっているかというと、原子力が、震災前の2010年12月に32%だったのが、2012年12月は2%まで減少。代わりに石油等とLNG(液化天然ガス)の火力発電が、それぞれ4%から19%、33%から47%に増加しています。ほぼ割合の変わらない石炭(24%)を含めると、火力発電全体の比率は6割から9割まで上昇しました。水力発電は6~7%です。そうすると残りの再生可能エネルギーの割合はわずか1.6%となります。内訳はバイオマスと風力が各0.5%、地熱が0.3%、太陽光が0.4%となっています。

 

一方、欧米諸国では再生可能エネルギーの比率はどうなっているのでしょうか。2000年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度を開始したドイツは 14.7%、1994年から開始したスペインは18.5%に達しています。日本と同様に火力の割合が大きいイギリスでも6.2%。アメリカは4.4%ですが、日本以外の各国のデータは2年前の2010年時点のものであり、現在はもっと高くなっていると考えられます。このように、欧米の主要国と比べると、日本の再生可能エネルギーは、まだまだ圧倒的に比率が低いと言わざるを得ません。日本においても、2012年7月から固定価格買取制度が開始され、太陽光発電を中心に再生可能エネルギーの導入が急増しています。

 

2014年4月11日に、原発事故後、初めて発表されたエネルギー基本計画では、原子力発電の停止による火力発電の増加によるCO2の増大が問題となっています。CO2削減にも寄与する再生可能エネルギーの重要性についても述べられています。また、2014年3月26日に、東京都は、(公財)東京都環境公社と連携し、都内の建物がそれぞれどの程度太陽光発電等の設置に適しているか一目で分かるWEBマップ「東京ソーラー 屋根台帳」(ポテンシャルマップ)を全国で初めて開発し、公開しました。都内には多くの建物が集積し、太陽光発電システム等の設置が可能な建物の屋根が豊富に存在します。「東京ソーラー屋根台帳」では、航空測量データを用いて実際の建物を3次元で解析し、建物ごとに予測される日射量を分析した上で、それぞれの屋根の傾斜や、近隣の建物等による日陰の影響も考慮して、太陽光発電等への適合度を算出しています。

 

地球環境保全、原子力発電依存からの脱却、などの様々な観点から、世界的規模で再生可能エネルギーの活用が叫ばれる中、日本においても、さらに再生可能エネルギーの活用を加速していくべきではないでしょうか。(東奔西走)
[2014年05月公開]

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