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アセットマネジメントの国際規格

2014年1月10日、国際標準化機構(ISO)は、アセットマネジメントに関する国際規格「ISO55000」を発行いたしました。アセットマネジメントというと、銀行や証券会社による資産運用といったイメージを持つかもしれません。この新しい国際規格では、上下水道・道路・鉄道・電気などのインフラストラクチャ(以下、インフラという)に加えて、情報アセット、金融アセット、人的アセットなどが「アセット」と規定されています。すでに、仙台市下水道事業の管路部門が、2014年3月18日に国内で初めて、このISO55001を認証取得しました。

 

国土交通省の諮問機関では「アセットマネジメント」を、「国民の共有財産である社会資本を、国民の利益向上のために、長期的視点にたって、効率的、効果的に管理・運営する体系化された実践活動」と定義づけています。そして、2013年6月に閣議決定された骨太方針においても、21世紀型の社会資本整備に向けて「真に必要なサービスは何かという観点から、適切なアセットマネジメントを行う」、賢く使うため「官民連携、総合的・広域的なアセットマネジメントを推進する」などとされています。

 

このような公共部門における「アセットマネジメント」への積極的な取り組みの背景には、日本のインフラの老朽化があります。日本のインフラの多くが、高度経済成長期に一斉に構築されたため、大量のインフラの老朽化に対処していかなければならず、喫緊の課題となっているのです。

 

JFMA(公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会)では、2014年2月にシンポジウム「インフラ長寿命化実現に向けて-ファシリティ・アセットマネジメントを活用して-」を開催しました。「アセットマネジメント」に携わる方々、「ファシリティマネジメント」に携わる方々、さらには関連官庁の関係者が参加しており、関係団体が一体となり情報を共有し、連携を図ることが必要とされました。

 

このように、日本のインフラの老朽化という課題を解決していくにあたって、「ファシリティマネジメント」と「アセットマネジメント」が果たす役割は、ますます大きくなっていくと考えられます。さらに、より効率的に課題解決するためには、このふたつの「マネジメント」が融合していく必要があります。現在、ファシリティマネジメントに関する国際規格を2016年に発行する計画が進んでいます。日本が抱える問題解決のための根幹として、これらの国際規格は有効に働くと考えています。今後もファシリティマネジメントに関する国際規格の動向に注目していきます。(東奔西走)
[2014年06月公開]

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