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東京スカイツリー受信対策の実情

2012年5月22日の東京スカイツリー開業から1年が経ち、記念イベントも行われています。ご案内の通り、東京スカイツリーは、634mもの高さがある巨大な建築物です。期せずして、建設中に発生した東日本大震災を引き起こした巨大地震にも耐えたことから、日本の建築技術の高さを世界に示しました。そして、世界一のタワーとして、ギネスにも認定されました。

 

ところで、この東京スカイツリー。観光名所としてだけではなく、いま、本業の電波塔としても注目を集めています。

 

東京スカイツリー移行推進センター(※1)は、地上デジタル放送の電波の送信地点を現在の東京タワーから東京スカイツリーに移転すると発表しました。この移転に伴い、一部の世帯では事前に受信対策が必要になると予想されていました。そのため、現在、試験放送を実施し、受信対策が必要な世帯を特定しています。皆さんも、テレビ画面の下のほうに試験放送を行っている旨の告知をみたことがあるのではないでしょうか。この試験放送の結果、東京都内であっても、隣接する建物との位置関係などの周辺環境によって、受信不具合が発生しているとの報告が数多くに挙がってきています。高層建物の「影」や「反射」など、様々な要因があるようです。

 

こういった受信不具合に対応すべく、対策工事に関する総合的な監理を行う問い合わせ窓口として、東京スカイツリー移行推進センターが、「東京スカイツリー受信対策統括工事事務所(※2)」を開設しました。こちらに不具合を連絡すると、提携する企業が調査を行い、必要であれば、アンテナやブースター(増幅器)などの調整を無償で行うそうです。(※3)

 

しかしながら、想定外に多くの相談件数で、対応に時間が掛かる、また、提携企業の対応品質がまちまちであるなどの問題が発生しています。そのため、当初、今年の5月頃と発表していた送信地点の移転は、大幅に延期される模様です。

 

マンションなどの共同住宅では、当初、世帯毎の申告を呼びかけていましたが、問い合わせ件数のあまりの多さに、管理者に一括申告させるように方針転換しました。事前に、私たちのような立場で事業をしている企業への協力要請があれば、円滑な移転に、少しは寄与できたのではないかと考えると悔やまれます。

 

このような影響度が高いプロジェクトにおいては、想定されるケースを入念に抽出し、何重もの対策を講じておくことの必要性を、あらためて認識させられました。(M・F)

 

※1 東京スカイツリー移行推進センターとは、日本放送協会と民放5社(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、
フジテレビ)で構成する組織です。
※2 東京スカイツリー受信対策統括工事事務所の連絡先は、0120 186 811(受付時間 9:00~20:00)です。
※3 ケーブルテレビや光ファイバー経由の場合は、その事業者が対応します。
[2013年5月公開]

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