ファシリティマネジメント(施設管理)
に関連する最新情報を
わかりやすくお届けいたします。

FM TOPICS 

節電と節約

今夏も、経済産業省による「夏季の電力需給対策」が発表されました。7月1日~9月30日の期間中の、お盆を除いた平日9:00~20:00の時間帯で、「数値目標なしの節電要請」がなされています。一方で、各電力会社からは電気料金の値上げも相次いで発表されています。そもそも貴重なエネルギーを無駄にしないために行う「節電」ですが、コストを削減する「節約」という側面も、ますます大きな関心事になってきているのではないでしょうか。

 

具体的な節電方法については、大きく2つが考えられます。1つ目は、「運用による節電」です。照明の間引きや空調温度の設定変更などが、これに当たります。最近では、多くの施設で、これらの対策が採られているのを目にすることができます。

 

2つ目は、「設備の更新による節電」です。これには、(A)節電目的で積極的に設備を更新するケース、(B)設備の更新時期に合わせて、より省エネタイプの設備を導入するケース、(C)節電を目的とせず、必要に迫られて、設備の更新や撤去を行い、その結果として、消費電力が減少するケース、などが考えられます。それぞれの具体例としては、(A)LED照明への更新など、 (B)空調機器の省エネタイプへの更新など、 (C)エレベーターのリニューアルや、直結給水方式の導入に伴う揚水ポンプの撤去など、が挙げられるでしょう。

 

いずれの場合においても、消費電力量の低減に伴って電気料金が削減されるのは、望ましい「節約」の側面です。しかし、(B)や(C)のように、そもそも「節電」や「節約」の認識が薄い場合、さらに大きな「節約」の可能性を見逃していることがあります。

 

ここで少し、電気料金の基本的な算出方法をおさらいしておきましょう。電気料金は、①「基本料金」+②「電力量料金」の2本立てで計算されます。※1 一般的に、「節約」のターゲットになるのは、実際の使用電力量に比例する②の部分です。しかし、設備の更新時には、契約の見直しにより、①自体を大きく下げることができる可能性があるのです。特に、「低圧電力」(動力)と呼ばれる、3相200Vの供給を受けている場合には、設備の更新時には、ほとんどの場合で契約の見直しによって①を下げることができ、大きな「節約」効果を期待できます。

 

しかし残念なことに、電力契約は、変更を申請しない限り、現契約がそのまま継続されていきます。オーバースペックの契約のまま、不必要に高い基本料金を払い続けている事例も散見されています。適正な基本料金の3倍もの金額を払い続けていた事例もありました。設備の更新と同時に、電気契約を見直すことは、もはや必須と言えるでしょう。 (らぼたもち)

 

※1 実際には、「燃料費調整額」「再エネ発電賦課金等」などが、更に若干上乗せされます。
[2013年7月公開]

お問い合わせはお気軽にどうぞ

企業施設、賃貸施設、マンション、公共施設、教育施設などの施設管理業務(主に、運営維持業務)の効率化、コスト削減をご検討の際には、マネジメント業務に特化したアウトソーサーである私たちへお気軽にご相談ください。御社のニーズにあわせたご提案や、成功事例をご紹介します。

お電話でのお問い合わせはこちら 03-6821-0681

施設管理ご担当者様の参考となる資料を豊富にご用意しております。
ご希望の方はこちらからお申し込みください。