テレビ共聴設備の更新

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東京都葛飾区にある築40年をむかえるマンションでは、テレビ共聴設備(UHFアンテナ、テレビ増幅器、分配器、配線、宅内アンテナ差込口など)の老朽化が進み、維持管理のための修繕費を準備する必要がありました。それと同時に、テレビ視聴設備の更新により、物件価値の向上を行っていく必要があると考えていました。

2018年末から本格的に4K8K放送が始まりましたが、マンション内で積極的に4K8K対応に移行する同意が得られず、これまで通り自立のUHFアンテナおよびBS/CSアンテナにてテレビの視聴をしてきました。その頃、都内のケーブルテレビ会社より、サービス導入のオファーを受け検討した結果、以下のようなメリットが確認できました。

現在のUHFアンテナ受信からケーブルに切り替えることで、全世帯に安定した地上デジタル放送と地域イベント・地域防災情報などを放映するCSの2チャンネルが標準で視聴可能となります。くわえて、マンションのケーブルテレビに係る共聴設備はBS4K対応規格のものに無償で更新され、マンション居住者に対し、通常より低コストの特別プランが提供可能となり、オプション通信サービスの選択肢が広がり、マンションの利便性・付加価値が向上します。

この結果により、理事会にて検討するための調査を実施したところ、既存の棟内配線を利用するためには規格が合わず、単独専用配線で各戸へ入線する導入方法となりました。配線敷設は露出となりますが、工事費用は無償となり、テレビ関係の問い合わせはケーブルテレビ会社に一本化という管理組合のメリットとインターネット・電話サービス・テレビ専門チャンネルの選択肢が増えるという入居者へのメリットが合致し、当マンションにとって有益である判断され、総会にて承認となりました。

今回管理組合では支出なしに更新ができ、今後問題となる事象に先手を打って解消できました。普段生活している中で目に見えない設備は、なかなか劣化状況がわかるものではありませんが、これらの事例を活かして、他のマンションでも展開できないか模索し、提案し続けていきたいと考えます。（369）

【2021年11月公開】

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