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特殊ガス感知式雨漏り調査
区分所有マンションでは、日頃さまざまな問題が発生します。その中でも解決が難しい問題が「雨漏り」です。
一般的に、雨漏りには濡れていても短時間で乾くシミ程度のものから、室内などに連続して侵入するものまで、色々なレベルのものが存在します。また、近年建物の構造が複雑化してきていることから、雨水の浸入口や侵入経路の特定ができないケースも増えてきています。
今回は、マンション専有部において、最初の雨漏り発生から解決までに4年以上もの年月を要したケースをご紹介します。
雨漏りは、横浜市にある7階建て6階フロアの一室で発生しました。当日の天候はゲリラ豪雨とも言える大雨で、当該専有部の天井から若干量の雨漏りが確認されました。上階がルーフバルコニーになっているため、雨漏りの原因は防水層の劣化によるものと推測されました。そのため、管理組合様は、その翌年に実施予定であった大規模修繕工事にて雨漏りの対策を行うことを決定し、その旨を当該専有部の居住者に説明し、承諾を得ていました。
しかし、大規模修繕工事が完了した1年9カ月後、最初の雨漏り発生から3年後に、再び同じ箇所から雨漏りが発生します。管理組合様は、大規模修繕工事を発注した施工会社に雨漏り調査を依頼しましたが、雨水侵入口の特定はできませんでした。 さらにその10カ月後に3度目の雨漏り発生したため、管理組合としてもこの問題にどのように対処すべきか頭を悩ませていました。
そこで、私たちは、打診、触診法や散水・水張り法などの一般的な調査方法ではなく、特殊ガスを利用した調査方法を提案することにしました。
これは雨水の侵入口を探る方法ではなく、雨漏りの出口から侵入口を探る方法となります。
ガス送入装置を用いて、建物内の雨漏り発生箇所からその先の水の通り道(隙間)に対して、 雨水の浸透圧とされる1.0~1.5kgf/cm2の圧力で炭酸ガス(CO2)を送り出した後、屋上や外壁面等でガスの放出先と推測される箇所に、高感度ガス検出器をあてて原因箇所(雨水の浸入口)を特定する方法です。炭酸ガスは気体特性により、あらゆる水の通りみちに拡散していきますので、どんな小さな隙間でも侵入します。
この調査により、ルーフバルコニーの排水ドレン廻りから高濃度の炭酸ガスが検出され、ドレン廻りの防水層(防水切れ)から雨水が侵入していたことが判明しました。
この調査結果に基づき、ドレン廻りの防水補修工事を実施しました。工事実施後しばらく経った頃の豪雨の翌日に、当該専有部の居住者の方にお電話をさせていただいたところ、「雨漏りは完全に止まったようです。昨晩は安心して眠れました。」との喜びの言葉をいただくことができました。
その後1年以上の間、雨漏りは発生していません。4年以上も続いた雨漏り問題がようやく解決されたのです。(P.V)
[2017年3月公開]
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