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マンションにおける防災への取り組み
豊島区JR大塚駅前に位置する築35年のマンションの管理組合では、2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに防災に対する意識が高まり、管理組合としてどのように防災に向き合うかが課題として明確に認識されるようになりました。
理事会において、何度も協議を重ねた結果、防災には居住者全員が防災知識を持ち、自分や家族を守る「自助」と居住者同士で助け合う「共助」の両方が必要不可欠であるとの結論に至りました。
この結論に基づき、管理組合主催の防災訓練を実施することとしました。しかしながら、参加者を増やさなければ、「自助」のために居住者全員が防災知識を持つという目的を達成できません。そのための策を理事会にて検討した結果、防災訓練だけでなく、イベントを同時に実施することが決定されました。
それと並行して、「共助」の実現のためには、マンション内の居住者においては、区分所有者および賃借人の区別なく、コミュニケーション構築が必要であるとの結論が導かれました。まず、居住者の名前をお互いに知るために、理事役員による働きかけにより、集合郵便受けへの入居者名の表示を進めました。さらには、近隣住民とのコミュニティの構築も不可欠であるとして、臨時総会を開催し、町内会へも加入しました。
防災訓練を実施する場合には、あらかじめ消防署に連絡し「自衛消防訓練通知書」を提出し、所轄の消防署または消防派出所と事前協議を行う必要があります。私たちは、その手続きの支援を行うとともに、消防署に水消火器の提供および防災訓練の協力を要請しました。
このような事前準備を行い、防災訓練とイベントを実施する当日を迎えました。緊急出動により、予定していた消防署員の方々の参加がかなわなかったことが残念でしたが、多くの居住者の方々が参加されました。午前中に消火訓練を実施し、軽食を取りながら防災関係のビデオ鑑賞、午後には、小さなお子さまによる輪投げ大会などのイベントが行われました。参加者された方のほとんどが、消火器を使った消火訓練は初めての体験のようで、「操作は意外と簡単だったが、本物の火を目の前にすると動けるか自信がない」との感想を漏らしていました。予め体験しておくことが、いかに大切かということが実感できたのではないかと思います。
マンションにおける防災のためには、消防設備や避難設備などのハードはもちろんのこと、入居者、ひいては近隣とのコミュニティづくりが不可欠です。今後も、「自助」と「共助」を促進し、より災害に強いマンションづくりのためのお手伝いをしていきたいと考えています。(P.V)
[2015年7月公開]
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