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IPM

IPMという言葉をご存知でしょうか。「Integrated Pest Management」の頭文字をとったもので、「総合防除」を意味します。主にネズミやゴキブリ、ハエといったいわゆる衛生害虫の防除について、「Management」という言葉が入っているとおり、総合的に「管理」することです。

 

IPMには「環境的対策」、「物理的対策」、「化学的対策」、「生物的対策」の4つの対策管理手法があります。有害生物の住みにくく生れにくい環境に改善することが「環境的対策」です。機械や器具を使用して駆除する方法が「物理的対策」、薬品を使用し駆除する方法が「科学的対策」、天敵を利用し駆除する方法が「生物的対策」です。

 

当然、「環境的対策」により、建物を設計する段階で衛生害虫が発生しにくい建物にし、管理していくことが最も有効な手段といえます。 しかしながら、すでに竣工している建物で衛生害虫が発生した場合には、この「環境的対策」に基づく改善は不可能であるか、多額の費用を必要とするケースが多く、他3つの対策が中心となります。

 

そういった建物が多い中で「化学的対策」を継続することで、「環境的対策」に匹敵する成果を実現した事例を紹介します。

 

私たちがマネジメントしている東京都港区のテナントビルでは地下のテナントさまの室内にチョウバエが大量発生する事象が何度か発生しておりました。 原因はわかりやすく、地下に汚雑排をためる水槽があり、構造上、隙間からチョウバエが上がってきやすい環境でした。

 

当初は年1回発生するかどうかの事象でしたので、その都度駆除対応を行うことによって、大きな問題にはなっておりませんでした。しかしながら、今後、今まで以上の量で発生した場合、テナント様の業務に支障きたす可能性がないともいえません。

 

建物の構造上、チョウバエが浸入しにくく改修することは困難でした。そこでオーナーさまに2ヶ月に1回、発生を抑制する薬剤を設置・投薬することを継続することを提案し、承諾をいただきました。その後、チョウバエをはじめとした衛生害虫は発生しておりません。

 

年1回あるかないかの害虫駆除のコストに比べれば、2ヶ月に1回の継続的な作業・薬剤コストは割高にはなりますが、もし、衛生害虫の大量発生によりテナントさまに損害を与えた場合の賠償や信頼関係を失うことのリスクを考えればそれが高いとは一概にはいえません。

 

IPMの考え方は、建物や設備を故障の都度修繕するのではなく、計画的に改修を進め、大きな事故や損害のリスクを減少させる「予防保全」という考え方にもつながると言えます。(東奔西走)
[2016年1月公開]

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