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エレベーター更新工事期間の補助サービス

 

2005年7月の千葉県北西部地震において発生したエレベーター内の閉じ込めや2006年6月に東京都港区で起きた事故を機に建築基準法が改正され、建物の老朽化・災害対策等の側面からもエレベーターの更新工事の関心が高まっています。

 

しかし、エレベーターが一基しか設置されていない小規模な建物においては、工事期間中の移動手段が階段に限定されてしまうため、高齢者や歩行困難者の方々とっては大きな障害となり、その対策が大きな課題となります。

 

荒川区の6階建て16戸のマンションでも、エレベーターの着床位置がずれる等のトラブルがあり、2年前より、更新工事が検討されておりました。しかしながら、この工事が油圧式からロープ式へ変更するためエレベーターの完全停止期間が1か月にも及ぶことから、歩行が困難な方々や要介護者の方々から、協力はしたいけれども、介護施設への一時転居や個別サポートが必要となり大きな負担を強いられるため、工事を受け入れがたいとの切実な意見が寄せられ、工事実施に踏み切れない状況でした。

 

そこで私たちは、このような事例をリサーチする過程で、「階段昇降等の補助サービス」という情報を入手しました。

 

このサービスの内容としては、朝のゴミだしから荷物の上げ下ろし、階段昇降機(車いすタイプ)等による人の昇降補助など多岐に渡った居住者全体を対象としたサービスであるため、歩行が困難な方々や要介護者の方々への偏った負担増も軽減されるものでした。当然、そのための費用が必要なりますが、理事役員の方々へ提案したところ、理事会において、このサービスの導入がエレベーター更新工事実施に向けての合意形成に必要との判断がなされ、2015年3月に開催された通常総会において、当サービスの導入を前提としたエレベーター更新工事の実施が承認されました。

 

2015年10月、エレベーター更新工事は予定通りの工期で完工しました。「階段昇降等の補助サービス」については、専用昇降機利用サービスを受けた世帯が5世帯、荷物の上げ下ろしサービスの利用世帯は多数にのぼりました。利用世帯の方々に感想を伺ったところ、「接客態度もよく、大きな不自由なく生活できた」など、おおむねポジティブなご意見を頂きました。

 

このマンションの管理組合は普段から区分所有者間の交流が盛んに行われていたため、比較的、合意形成が得やすい状況ではありましたが、前例のない課題に対しても、あきらめず解決策を模索していくことが専門家である私たちの使命であることをあらためて認識させられました。(P.V)

[2016年2月公開]

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