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「定例会議」というしくみ
【概要】
「定例会議」という「しくみ」を活用することにより、「短期的な視点」と「中長期的な視点」での改善を可能にしている。
FM(ファシリティマネジメント)導入のメリットは、決して導入時の「ファシリティコストの削減」に限られたものではありません。むしろ、マネジメントサイクルによって、業務品質のスパイラルアップを図っていくことこそが、一番のメリットと言えます。そのためには、いくつかの「しくみ」が必要です。
製造業のあるお客さまのケースにおいても、FM導入による私たちの維持保全業務のマネジメントがスタートし、ただちにすべてが順調に動き出したわけではありません。業務内容に関して、業務仕様書に明記されているとは言え、日々の業務の中で発生する諸問題への対応も含め、お客さまの期待値との細かな差異が生じることもありました。
そのような事態への対応の「しくみ」の一つが、毎月開催されている「定例会議」でした。この定例会議では、お互いに課題点を抽出しあい、改善を図っていくという作業が、1ヶ月周期で行われています。毎回の定例会議に先立ち、私たちは「アジェンダ(会議における検討課題)」を作成し、関連資料と共に、事前にお客さまへ提出します。このアジェンダの内訳は、例えば、1)1ヶ月間の維持保全業務(清掃衛生、設備管理、警備、オフィスサービスなど)の業務実施報告、2)トラブル報告および対応報告、3)省エネルギー施策の進捗報告、4)維持保全管理に関わる協議事項、などです。
約60分~90分の定例会議にて、お互いに顔を見合わせて話し合い、会議後に作成する「ミーティングメモ」にて、お互いのタスクを「見える化」します。この「しくみ」によって、業務品質のスパイラルアップに向けたマネジメントサイクルが回り、短期的な視点での改善が可能となるのです。
一方で、中長期的な視点での改善においても、「定例会議」を活用しています。私たちは、単年度の維持保全計画を、毎年、「提案レポート」にて立案しますが、必要と思われる修理・修繕計画も中長期的な視野で提案し、それがお客さまの予算編成のための資料となります。そしてお客さまにより最終的に意志決定された単年度計画を元に、「業務仕様書」が作成され、次年度の維持保全業務のベースとなるわけです。これらの作業フローも、「定例会議」にて進捗共有がなされます。
このように、「定例会議」という「しくみ」を活用して、お客さまと私たちの共同作業にて、「短期的な視点」と「中長期的な視点」での改善を積み重ね全体最適を目指していきます。
[2015年5月公開]
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