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横浜市の複合用途型マンションにおける管理会社リプレイス
【お客さま概要】
横浜市中区にある総戸数19個の複合用途型マンションの管理組合様
【事例概要】
1998年の竣工した横浜市中区に位置する総戸数19戸の複合用途型マンションにおいて、大規模修繕工事を契機に、竣工当時から管理業務を委託していたデベロッパーの子会社である管理会社への不信感が高まり、コンサルタントを活用し、公募形式で管理会社を選定した結果、私たちが受託しました。
区分所有マンションの9割以上がマンションの管理業務の全てまたは一部をマンション管理会社に委託しているという調査結果があります。また、この内7割近くが分譲時にデベロッパーが用意した管理会社に委託しているそうです。区分所有マンションが分譲を開始する際、必ず管理会社が決定していることが一般的であるため、管理会社に管理業務を委託するマンションの3割程度が竣工後に管理会社を変更していることになります。
横浜市中区に位置する総戸数19戸の複合用途型マンションの管理組合様も、1998年の竣工以来、デベロッパー関連会社である管理会社に管理業務を受託していました。
竣工後12年が経過した2010年に、直結給水工事と第1回目の大規模修繕工事という大型事業計画が始動しました。この事業は、管理組合にとって、予算数千万円という最大級のものです。しかしながら、まず、表面化した問題が財政の問題でした。積み立てていた修繕積立金では、この事業予算を賄いきれないのです。その上、設計について管理会社から適切な助言や指導がなく、事業計画そのものの停滞が予見される事態となりました。
このような状況により、管理会社の変更の機運が高まり、管理組合は大型修繕工事と管理会社リプレイスの両案件に精通するコンサルティング会社と契約を結び、ようやくこの大型事業に着手するとともに、管理委託費の削減と業務品質向上を目的に管理会社の変更に着手しました。
2010年の夏、組合員へ管理会社公募のお知らせをすることから始まりました。私たちにも、公募に参加する機会をいただきました。
同年9月、公募による書類審査の一次選考を通過した私たちは、直後にマンションの現況調査を実施し、業務仕様書とその費用および改善提案書を提出しました。業務仕様の明確さと費用の透明性、的確な課題の発掘と改善案、そして20％削減した業務委託費を評価していただき、二次選考を通過しました。
同年11月、二次選考を通過した3社による最終プレゼンテーションが実施され、担当予定のフロントマネージャーのスキルとこれを支える私たちの教育訓練プログラム、法令に適合する業務仕様、課題解決のスキーム、リプレイス時の事務引継ぎのマニュアルなどが高く評価され、最終的に私たちが選定されました。
その後、2011年3月1日の契約開始に向け、約3ヶ月前から従前の管理会社と細部に渡り引継ぎを行いました。また、大型事業が進捗しており、契約前ではありましたがコンサルティング会社と協力して大規模修繕工事の進捗管理や中間および完了検査にも立ち会うなどの実務を行いました。
このような入念な準備作業の後、予定通り、3月1日より、本契約に基づく管理業務を開始しました。
大型事業における直結給水工事と大規模修繕工事により、建物設備の更新は完了しましたが、資金不足から借入をおこなっていました。私たちは、今後の長期修繕計画の見直しを提案しました。
2011年4月には、25年後までの長期修繕計画案の作成に着手しました。約1年間、理事会の皆様と議論を重ね、翌2012年5月の通常総会において、見直した長期修繕計画案を実施できる財政とするための修繕積立金の改定が承認されました。
また、管理規約が最新の標準管理規約に準拠するものでなかったため、マンションの特性や将来の課題対応をしっかりと見据えた管理規約変更案と併せて使用細則変更案を提示しました。2012年4月には、これらの規約・細則変更が承認され、トラブルや事故等の問題が発生した場面で速やかに解決するための基盤が整いました。 修繕積立金の改定により、近年においては財政基盤も整い、グレードアップ目的のインターホンリニューアル工事を実施することができました。
[2015年5月公開]
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