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A大学におけるコンサルティングの事例(その2)
前回は、A大学が、「維持保全業務の外部委託業者の見直しに向けた業務支援サービス」を導入するに至った経緯についてお話しました。今回は、その業務支援サービスの具体的な実施プロセスについてお話ししていきます。
前回お話ししたように、A大学では、維持保全業務の外部委託業者の見直しに向けた検討を始めているところでした。その支援として、私たちはまず、2つのフェイズからなる業務支援を提案しました。すなわち、1)「現行の業務仕様確認・精査」、2)「入札に向けた仕様概要書作成」の2つです。
まず第1フェイズにおいては、「清掃業務」、「警備業務」、「設備管理業務」の業務仕様書の確認・精査を実施すると共に、それぞれの業務仕様に対する適正コストの試算を実施しました。このコスト試算データは、短期的には、翌年度に予定されていた入札による外部委託業者の見直し・選定における評価基準として使用することを目的としています。長期的には、建物ごとの適正な維持保全コストを試算することによって、順次改修・建替えされていくキャンパス全体の中長期的なコスト計画への活用も見据えています。
入札を実施する際には、入札業者に対して明確に入札条件を提示する必要が生じます。そのための基礎づくりとして、第2フェイズにおいて、業務仕様書類の再整備を実施しました。第1フェイズにおいて、必要事項の記載漏れや、業務仕様書類が体系的に整備されていない状況が確認されていたため、私たちはいくつかの改善案を提案しました。そしてA大学との協働により、業務仕様の一部再設計、フォーマットの統一化、業務仕様書類の体系化を実施しました。この体系化の際には、業務仕様書類をいくつかの層に、その役割ごとに細分化しました。例えば、清掃業務においては、①「業務委託契約書」、②「業務仕様書」、③「業務実施要項」、④「業務実施基準一覧表」・「図面」というような層分けをしました。このように、基幹事項ほど上位の層に、詳細事項ほど下位の層に落とし込みをすることにより、業務仕様書類が体系的に理解しやすい構成となるとともに、細部の変更が生じた場合でも、下位の層を更新するだけで対応できるのです。
これら2つのフェイズにより、A大学の施設管理体制を変革していくために、基盤が整備されました。また、この成果を受けて、その後の外部委託業者の選定プロセスにおいても、継続的にコンサルティングを実施してくことともなりました。その後のプロセスについては、次回以降、お話していきます。(らぼたもち)
[2014年1月公開]
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