渋谷区の賃貸ビルにおける
ワンストップ・プロパティマネジメント

お客さま概要

渋谷区広尾に地上9階地下1階のテナントビルをはじめ、複数の区分所有のマンションやアパートを所有されています。

事例概要

テナントビルで最も重要なものが賃貸収入です。しかし、築年数が経過すると、管理だけでなく、修繕にも費用がかかる割に、賃料が下落してしまいます。今回のケースは、建物を「直す」修繕だけではなく、建物の価値を「向上」させ、賃料の下落を抑えるために、オーナーは、ファシリティマネジメントの専門家である私たちに相談しました。そして、不動産会社ほどの高いテナント誘致能力がない私たちは、その能力を補うために、テナント誘致業務を再委託し、高いテナント誘致能力とファシリティマネジメントの両立を図ります。



私たちが提供するサービスのひとつに「プロパティマネジメント」があります。私たちは、プロパティマネジメントを、「Property = 財産」 「Management = 管理」と捉え、オーナーさまの資産であるビルやマンション(以下、収益不動産)などを管理運営するサービスと定義しています。具体的には、収益不動産の建物の管理だけでなく、テナントの誘致および賃貸契約にいたるまでの交渉、賃料の回収、トラブル対応などの施設運営をオーナーさまの代わりとして行うことが挙げられます。したがって、私たちが「プロパティマネジメント」と呼んでいるサービスは、ファシリティマネジメントという手法を取り入れ、収益不動産の管理運営と、アセットマネジメントの側面である資産的価値の向上を含んだサービスであるとも言えます。

ここで、数年前に私たちのプロパティマネジメントを導入した事例についてご紹介したいと思います。

そもそも収益不動産は、テナントの誘致を最優先課題としているため、不動産会社がプロパティマネジメントを提供することが非常に多く、建物の管理はいわゆるビルメンテナンス会社に一括で再委託されるのがほとんどです。また、オーナーさまによっては、不動産会社にテナントの誘致のみを依頼し、あとは全て自ら手配するということもあります。

Aオーナーは、不動産会社に管理運営を委託していました。テナント誘致に関しては、特に問題はなく、テナントからのクレーム対応にも特に不満があったわけではありません。では、Aオーナーは、なぜ私たちのプロパティマネジメントの導入を決めたのでしょう。

Aオーナーにとって、不安を感じたのは、築25年を経過したビルにありました。


外観

不動産会社は、テナントが満室であれば、建物の管理も一括再委託のため、ビルを訪れることはほとんどありませんでした。当然、ビルの資産価値を上げる提案などもありません。しかし、Aオーナーは、テナントが満室で資金的に余裕があるうちに、万一空室になった場合、空室を長期化させないために、どのような対策を講じるべきかを相談するパートナーの必要性を感じ、そのパートナーとして私たちを選びました。

一般的に、テナントの誘致は、収益不動産を所有する方の最優先課題であることは間違いありません。新築当時は高い賃料を設定できていたビルも、景気変動などの外部要因はもちろん、築年数の経過による設備の老朽化などの内部要因により、賃料は下落していきます。そして、ビルを適正に管理し、魅力を維持するための改修することは、多くのビルオーナーさまがその必要性は理解できていても、改修や修繕にかかるコストを正確に把握できずに、タイミングを逃し、ビルの魅力が下がり、テナントの誘致へも影響を及ぼす、などの資産価値の下落を招く事例が、残念ながら多く存在します。Aオーナーが不安を感じていたものは、築25年経過したビルのまさにこの問題でした。今後、空室が発生した際に、どうすれば賃料の下落を少しでも抑え、速やかにテナントを誘致できるかということについて、適切なアドバイスを必要としていました。

この問題に対して、ビルの資産価値を向上し、魅力を維持し続けることは、ファシリティマネジメントの専門家である私たちの最も得意とする分野です。ビルの性能を評価するために、「安全性・信頼性」、「快適性・機能性」、「耐用性・保全性」、「環境保全性・資源循環性」、「社会性・品格性」などの項目から問題点を抽出するとともに、単年度計画、長期計画などをAオーナーに明示することで、ビルの維持保全に対する不安を取り除くことができました。

しかしながら、実際にテナントを誘致するという業務については、私たちはどうしても不動産会社と同レベルのサービスが提供できるとは言い切れませんでした。 このテナント誘致という課題に対して、私たちが用意した答えは、「再委託」でした。通常、不動産会社は、テナント誘致の成功報酬が収益の柱になります。この業務を不動産会社に委託し、その業務を私たちがAオーナーに代わってマネジメントするという手法を提案しました。これにより、Aオーナーは、不動産会社の高いテナント誘致能力ともに、当社のファシリティマネジメントの手法を取り入れたプロパティマネジメントを、ワンストップで取り入れることができました。 これは、不動産会社が管理しているビルでは決して見ることのできない、ファシリティマネジメントの会社である私たちだからこそ、提供できるサービスであると考えています。

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